大切な人たちとの絆が深まる本格的なラスティックウェディングとは?計画するには?費用、依頼方法、人気の演出や衣装など最新トレンド情報を解説

更新日:2021.03.19

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写真提供:関口 美沙子

ラスティックウェディングとは、本格的な自然のロケーションの中で、新郎新婦とゲストがともに過ごす時間を大切にする結婚式のスタイル。おもてなしやゲストの対応に追われがちな日本の結婚式の高いハードルを取り払い、もっと気楽で自由に、パーティの時間を自然体でたのしむ欧米では主流のウェディングスタイルです。コロナ禍によって結婚式の本質とは何かを考えることが増える中、大切な人だけを招待し密を避け、ほっとした時間を計画したいと考えるカップルたちから、注目度があがっているようです。

ラスティックウェディングとは、より本格的なナチュラルスタイルの結婚式

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写真提供:関口 美沙子

ラスティックウェディングの「ラスティック(Rustic)」とは英語で「田舎風な」「素朴な」という意味です。その名の通りシンプルで自然の素材を生かしたような飾り気のない、温もり溢れるウェディングスタイルを指します。
会場はよく手入れされたガーデンウェディングや、日本で人気の会場内にナチュラルな装飾要素を取り入れたウェディングスタイルより、さらに本格的な自然とエコスタイルでおこわれます。
会場は本格的な自然にあふれた草原や湖畔、牧場などの素朴でより開放的な場所を選び、装飾や装花も自然を活かし、ウェディングアイテムの素材や材料も自然のものを利用しぬくもりにあふれた、エコで手作り感のあるウェディングスタイルです。

ラスティックウェディングとは海外では主流のウェディングスタイル

オリジナル要素が強い結婚パーティが主流である海外特に欧米では、2010年代あたりからラスティックウェディングのスタイルに注目が集まりました。そして多くのカップルがこのウェディングを取り入れるようになりました。
情報はSNSで日本にも伝わり、2017年あたりから自分たちのウェディングに取り入れるカップルが増えてきたのです。

ラスティックウェディングは開放的な豊かな自然をロケーションに、家族や身近な友人など「大切な人たちの時間を大切にしたい」「ストレートに感謝や歓びの感情を表現したい」と考える欧米型の人間関係ならではの、アットホームでカジュアルなウェディングスタイルとも言えます。
しかし、今までの日本で培われてきた一般的な結婚式のように、フォーマルで完璧なおもてなしを大切にする時間の過ごし方ではなく「もっと身近な人たちとの結婚式の時間を大切にしたい」と考えるカップルが増えていくことで、日本においてもより注目されるウェディングスタイルになりました。

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写真提供:舘 ともみ

ラスティックウェディングと、その他のナチュラルなウェディングとの違いは?

日本では2015年あたりから、Facebookより気軽にInstagramなどのSNSで自分のライフスタイルをたくさんの人に発信することが浸透する時代となり、海外のおしゃれで自由な装飾や演出アイデアを取り入れたウェディングが花嫁の憧れとなりました。
特に会場装飾でグリーンやドライフラワー、木のぬくもりなどの自然な要素を取り入れる『ナチュラルウェディング』が注目を集めます。
結婚式会場やホテル内にあるガーデンやテラスでセレモニーやパーティをおこなう『ガーデンウェディング』ができる専用会場も急増したのです。

ラスティックウェディングはそれらの結婚式と比較すると、明確に「これが違う」という線引きはありません。どちらかというとより飾り気がなく、自然のロケーションや天然素材や結婚式のためだけでなく、再利用できるものを使ったエコな装飾を活かした空間づくりが主流です。プログラムや時間の使い方も、通常のウェディングに比べ、タイムテーブルに縛られることなく、ゆったりした時間の使い方を計画する傾向が強くなっています。

日本で海外のような本格的なラスティックウェディングは難しい?

日本で欧米で行うようなラスティックウェディングを計画するには、ウェディングプランを一般的な結婚式会場に依頼するような方法では実現が難しいといえます。
ラスティックウェディングを計画するには、欧米の新郎新婦のように、会場や結婚式プランで「やりたい場所やパーティ」の希望についてふたりが明確なビジョンをもつことが大切です。ふたりがどのようなラスティックウェディングを行いたいかで、ウェディングプロデュースの依頼先も変わってくるでしょう。

ラスティックウェディングで取り入れたい演出、衣装、プログラム、会場は?

まだ一般的な馴染みが薄いラスティックウェディング。新郎新婦はゲストと一緒に、アットホームでリラックスした雰囲気の中、ともに時間をたのしめる結婚式を計画できるのが魅力であり特徴です。具体的にはどのような演出や時間の過ごし方が可能なウェディングスタイルなのでしょうか。

自然を感じられる花や木材を活かした装花や装飾で演出。自然の中では演出なしでもOK

会場は森の中や草原、ロッジのある湖畔やキャンプ場など、大自然に囲まれたロケーションを選びます。そのため、通常のウェディングのような華やかな装飾や装花ではなく、自然の景色に溶け込むような演出や装飾が主流です。
ウェルカムアイテムやテーブルコーディネートはアンティーク、シャビー、ナチュラルといった装飾選びや演出がキーワードに。特に少し使い古したものや手作りのアイテムと好相性です。木材、野の花、コットンやリネンなど、ざっくり感のある素材が選ばれ、素材の風合を活かした衣装やアイテムが選ばれる傾向です。
季節や時間の移り変わりをたのしむこともラスティックウェディングの重要な演出といえます。日中だけでなく、トワイライトタイムや夜の時間をキャンドルや電球のイルミネーションで彩りたのしむような装飾や演出も人気があります。

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写真提供:藤内 留美

ドレスなど衣装は屋外でも動きやすくゲストと触れあえる生地とデザインのものが主流

新郎新婦のウェディングドレスやタキシードは、ふたりが主役であることが分かるものであることはもちろんですが、ゲストとの触れあいを楽しめる衣装を選ぶことがおすすめです。
特にウェディングドレスは、定番の豪華で手の込んだボリューム感あるタイプではなく屋外でも動きやすく、シンプルでナチュラルなテイストのドレスが人気です。
新郎の衣装も、フォーマルなタキシードではなくデイリー使用も可能なスーツやジャケパンスタイルなど、ゲストと身近に触れあえるような衣装を選ぶことが主流になっています。

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写真提供:若林 景子

時間の使い方は自由自在。パーティ前後の時間の使い方も視野に

パーティの時間では特別な余興や演出はほとんどおこなわない、歓談中心ということも多いようです。
また、一般的な結婚式会場とは違う場所を会場で選ぶケースも多く、一日会場を貸切にして、プログラムのタイムテーブル進行に追われることなく、ゆったりとした過ごし方を実現することができます。
また、自然の中のロケーションを満たした会場は、生活の場である街中からは少し離れた場所であることも多く、ゲストとともに宿泊も視野に入れた結婚式を計画するケースもあります。

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写真提供:青木 萌実

ラスティックウェディングをおこなうための会場となる場所選びのポイント

会場となる場所は、自然の中での結婚式とはいえ、ゲストを招待してパーティをおこなうために、ある程度施設、設備が用意できる会場であることが求められます。
また、ゲスト数やパーティの規模、やりたい演出によって、求められる会場のポテンシャルも大きく変わってきます。
会場選びをおこなう際には、ラスティックウェディングをおこなうために専門的な知識をもつ人の意見や情報を参考にすることがおすすめです。
例えば東京都心からであれば、アクセスの良い長野県の軽井沢、山梨の清里や勝沼、千葉や鎌倉、都内も奥多摩など、電車や車で1~1.5時間程度でアクセス可能で自然豊かなロケーションが楽しめ、パーティ計画可能な設備が整っている場所が会場として人気があります。

【ラスティックウェディングをおこなうための会場選びの条件】

  • ふたりが大切なゲストに見せたい、共に過ごしたい自然があるロケーション
  • 豊かな自然を楽しみながらも仕度やゲストをもてなす設備が整っている場所
  • ゲストが集まりやすいアクセスの良い場所。または会場までの送迎を手配できる場所
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写真提供:加藤 渚

ラスティックウェディングを本格的に計画したい!依頼先別メリットと費用相場

ラスティックウェディングを計画する際には、屋外や自然の中でのパーティをプロデュースする専門的な知識をもつ人に依頼、またはポイントでプロデュースを依頼すことがおすすめです。
ゲストの顔ぶれや人数によって、会場選びや依頼先は大きく変わってくるでしょう。
現在日本でラスティックウェディングを計画するために、おすすめの依頼先と想定される費用相場についてご紹介します。

ゲストハウス、ホテル、レストランなど一般的な結婚式会場に依頼する場合

広いガーデンを持っていたり自然豊かなロケーションの中にあるゲストハウス、ホテル、レストラン…ラスティックウェディング人気の高まりとともに、一般的な結婚式会場でもラスティックウェディングが計画できるプランを提供する会場が増加しています。
費用相場は一般的な結婚式の費用と同額程度、オリジナルの演出にこだわる場合は相場より1~2割り増しで高くなるケースが一般的です。
ゲストをおもてなしする設備もサービススタッフも十分に整っているため、ラスティックウェディングの要素を取り入れながら、おもてなしやフォーマル度を重視したい方にはおすすめです。ただ、ラスティックウェディングの魅力である自由な演出や時間の使い方については、会場の規約や制約にのっとったプラン内での計画になることが考えられるでしょう。

オリジナルウェディングを手がけるプロデュース会社やサロンに依頼する場合

ラスティックウェディングを計画する際、検索するともっとも多い依頼先としてオリジナルウェディングを手がけるプロデュース会社やサロンの情報が上がってきます。
会場選びから演出やプログラム、アイテムにいたるまで、組織力を活かしすべてオーダーメイドでの計画が可能。ふたりのこだわりやゲストのおもてなし面に至るまで、納得のいく結婚式が叶えられるでしょう。
ただし、こだわりが強いほど費用面もそれなりにかかることが予想され、通常の結婚式費用と比較して1.2~1.5倍の費用相場が予想されます。

フリーランスのウェディングプランナーに依頼する場合

「ラスティックウェディングに興味はあるがどんなものか実像が掴めない」「大切なゲストのみで、等身大の費用でラスティックウェディングを実現させたい」と考える方におすすめしたいのが、フリーランスのウェディングプランナーへの相談と依頼です。
フリープランナーは組織や法人に属していないため、費用面や会場紹介の面で制約がなく、等身大のラスティックウェディングのプランをカウンセリングをもとに実現してくれます。
特に会場選びに関して強い希望がある場合、その土地に住むフリープランナーに相談すれば、専門的な情報や知識を活かして、組織やノルマに囚われない自由な発想から、さまざまなプランや演出アイデアを提案してくれることが期待できるでしょう。
フリーランスのウェディングプランナーの探し方や依頼方法について詳しくはこちらをご覧ください。

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写真提供:関口 美沙子

自分たちの自己手配、自己プロデュースでおこなう場合

もちろん、会場探しからパーティの企画、装飾や演出の計画まで、ふたりですべて自己プロデュース、自己手配で行うことも可能です。
費用面でも人に依頼しないぶん、実費負担とサービス面の人件費のみでパーティがおこなえるため、費用は実費負担のみと考えることができます。
ただし、パーティプロデュースの専門的な知識がない場合や装飾や演出の専門的な知識がない場合は、会場となる場所の使用許可を得るための知識やパーティのための知識をすべて自分で調べながらラスティックウェディングを計画準備していくことが予想されます。時間も手間もかなりかかるでしょう。
できれば計画前に一度専門的な知識をもつフリープランナーなどに相談をしたうえで、ポイントプロデュースなど一部手伝いに入ってもらうなど、準備を円滑におこなうアドバイスをしてもらことをおすすめします。 フリープランナーのポイントプロデュースについて詳しくは次の記事をご覧ください。

ラスティックウェディングはふたりとゲストにとって特別な思い出になる結婚式

ラスティックウェディングは、一般的な結婚式プランで人気を集めるガーデンウェディングやナチュラルウェディングとは一線を画した「大切なひとたちとの時間を自由にたのしむ」ためのウェディングスタイルです。ふたりにとってもゲストにとっても、忘れられない特別な思い出になるでしょう。まずは、豊かな自然を感じられるふたりの始まりの場所を、人生で特別な場所にするために、自由な発想から会場選びを初めてみませんか?

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