写真提供:関口 美沙子
結婚式は屋内だけでおこなうものではありません。開放感がある屋外でおこなう『アウトドアウェディング』は、新郎新婦もゲストも一緒に、自由にリラックスできるウェディングスタイルとして人気を集めています。またコロナ禍で、密を避け感染のリスクを回避しながら、最高の思い出が作れるスタイルとしても注目されているのです。大切な人と、同じ思い出を共有できる場所を、ふたりのオリジナリティ溢れるアイデアを活かして作るために、依頼方法や準備、費用面などの知識を深める情報をお届けします。
もくじ
アウトドアウェディングとは?どんな魅力や楽しみ方ができる?
アウトドアウェディングとは、通常の屋内ではなく、野外で結婚式を行うお洒落なウェディングスタイルの総称です。会場として選ばれるのはキャンプ場や公園、森林や海辺など。屋外ならではの開放感、美しい緑に囲まれた自然環境、風に揺れる木々の音や鳥の声をBGMとして楽しめるなど、通常の結婚式では味わえない、思い出深い温かい時間を過ごせる、日本では比較的新しい結婚式の形なのです。
装飾も演出もイベントもふたりだけのテーマとオリジナリティを追及できる
通常の室内で行われる、装花や装飾で会場内を彩る結婚式スタイルに比べて、ふたりの個性やオリジナリティ溢れるテーマをより自由に表現することができます。パーティの時間も、ふたりのアイデア次第でどのようなイベントや余興を入れるのか、演出やプログラムは自由自在。会場となる屋外のほとんどは美しい自然に囲まれているため、さほど演出や装飾にこだわらなくても「その場所を選んだ」ことだけで、ふたりの気持ちや考えを十分表すことが可能なのです。
大人から子どもまでおなじ楽しみと記憶を共有できる
開放的な自然に囲まれながら行うアウトドアウェディングは、新郎新婦だけでなく、結婚式に招くゲストもリラックスした気持ちで楽んでもらうことができます。限られた空間やしきたりのある室内と違って、大人も子ども、どの立場の人も間柄や席順も関係なく、自由に過ごせるのがアウトドアウェディングの大きな魅力とも言えるでしょう。
コロナ禍でアウトドアウェディングのメリットが注目を集めている
アウトドアウェディングの会場は、コロナ禍を通して大勢の人が集まるのに問題となる密閉・密接・密集とは真逆の場所です。自然にソーシャルディスタンスの取れるパーティーを計画することが可能であるため、魅力的な結婚式を実現できるスタイルとして注目を集めているのです。解放感溢れる非日常なロケーションでおこなう結婚式は、日常とは違った特別感のある1日になります。ゲストにとってもほっと息のつける、魅力的な時間となるはずです。
写真提供:関口 美沙子
アウトドアウェディングはどんな場所や会場でおこなう?どんなスタイルがある?
アウトドアウェディングは新郎新婦のアイデアややりたいこと次第で、さまざまな場所が結婚式の会場となる可能性を秘めています。ただし、屋外は通常であれば結婚式として利用することを考えられていない場所でもあるため、「この場所で結婚式ができるのか?」ということを、ウェディングのプロであるウェディングプランナーに相談したり、施設の管理者に確認をとる必要があるでしょう。
アウトドアウェディングの会場としてよく選ばれる人気、おすすめの場所
【アウトドアウェディングの会場設営場所例】
- キャンプ場やグランピング場
- 牧場、山小屋
- 公園やガーデン
- 河川敷、湖畔、海辺やビーチなどの水辺
- 自宅の庭や畑など敷地内
パーティをおこないゲストを招待しもてなすためには、水道設備や調理設備(ケータリングなどの代案も)、トイレなど人々が快適に過ごせる設備が必要になります。会場に最適な場所や、すでにアウトドアウェディング開催の実績がある場所を紹介してもらったり探すだけでなく、ふたりの希望している場所で結婚式ができるよう、使用許可を取り付けたり、簡易的に設備を新たに整えたり装飾して会場として利用する方法もあるのです。
アウトドアウェディングを思い切り楽しむための人気スタイルや演出は?
【アウトドアウェディングのスタイルや演出例】
- キャンプウェディング
- グランピングウェディング
- フェスウェディンク
- バーベキューウェディング
- テントウェディング
- 登山ウェディング …など
アウトドアウェディングを楽しむためのスタイルは、新郎新婦の求めるテーマやアイデア次第であるため、実にさまざまなスタイルがあります。本格的なアウトドアを楽しむキャンプスタイルから、おしゃれさやトレンド性を兼ね備えたグランピングスタイル、気兼ねなくアットホームに楽しむバーベキュースタイル、音楽フェスやイベントのようなフェススタイル、ガーデンやビーチにテントを設営し会場にするテントスタイル…中には会場設営も新郎新婦やゲストで楽しんでおこなうようなケースも。
現在ではインターネット検索だけでなく、SNSでもさまざまなアウトドアウェディングの実例やアイデアを知ることができます。
アウトドアウェディングの計画を依頼するには
アウトドアウェディングの会場手配や装飾準備を、イベント運営やウェディングプロデュースの知識のないふたりだけで手配しよとするのは、情報的にも時間や手間的にも相当難しいでしょう。そのため、アウトドアやイベントプロデュース、ウェディングプロデュースの知識を豊富にもつ会社や個人に依頼し、会場選びや準備や手配を手伝ってもらうのが一般的です。招待したいゲストの顔ぶれや、企画したいイベント、やりたいこと、希望の場所…思いつくことを、まずは依頼前に無料カウンセリングを利用して相談してみましょう。
ふたりのアイデアか゛実現可能かどうかや、どんなスタイルが向いているかを確認することがおすすめです。
写真提供:舘 ともみ
アウトドアウェディングに適した気候と季節。雨天の場合の対応策は?
アウトドアウェディングは空調が効いた屋内とは違い、天候や気候に大きく左右されます。そこで、計画するにはアウトドアでも快適に過ごせるシーズンを、会場として考える地域に合わせて調べる必要があります。
例えば北海道や東北地域と太平洋側の南部の地域では屋外で過ごすのに適した時期は大きく異なりますし、山間部と平野部でも変わります。
アウトドアウェディングに適したシーズン
一般的には日本全体で雨が少なく気候がよいとされる4月下旬~6月上旬、9月下旬~11月初旬までがアウトドアウェディングに適していると言えそうです。
ただし、近年では温暖化による気候や気温の変動や、台風到来シーズンにも変化が見られるため、できれば会場となる地域のイベント運営や結婚式プロデュースに詳しい専門知識をもつ人や、ウェディングプランナーの意見を確認してから時期を計画した方が良いでしょう。
アウトドアウェディングの雨天対策
どんなに晴れ日を予測し、完璧なアウトドアウェディングを準備しても、天候だけは本当に読めない部分もあります。そのため、アウトドアウェディングの計画をする際には、当日雨天だった場合のことも予測して雨天用のプランや対応策を講じておくのが一般的です。
雨天対策としては、すぐ近隣に別途会食の楽しめる屋内会場を押さえておくことが多いのですが、その他にも会場に選んだ場所次第ではさまざまな魅力的な雨の代案を用意できることも。アウトドアプロデュースに詳しいプランナーに相談しつつ、雨天対策も整えましょう。
写真提供:青木 萌実
アウトドアウェディングを計画準備するためのゲスト数と費用相場は?
アウトドアウェディングはオリジナルウェディングの要素を多分に含んでいるため、一般的な結婚式の費用相場とは考え方や見積り方法が多少異なる場合もあります。
オリジナルウェディングについて詳しくはこちらをご覧ください。
アウトドアウェディングのゲスト数は新郎新婦の希望によりさまざま
着席数が限られてしまう室内と異なり、屋外を結婚式会場にする場合、10人程度の少人数でも100人規模の大人数でもさほど収容人数の制限はさほどありません。
そのため、インターネットで検索すると、アウトドアウェディングの開催事例は大人数ゲストで見かけることが多いのですが、もちろん50~60名程度の中規模開催や、20人程度の少人数アウトドアウェディングを計画するカップルも多くいます。
アウトドアウェディングの費用相場は会場設営と装飾費用に注意が必要
アウトドアウェディングに必要な費用相場は、一般的な結婚式を計画する場合の費用と、さほど変わりはないと考えられます。ゲスト数によっても費用は異なります。
ただ、通常の結婚式のプラン料金の相場と異なり、ふたりのこだわりやオリジナル度を追及することが多いため、会場設営費用と装飾プロデュース費用が、一般の結婚式よりも増加するケースが多いでしょう。
一般的なアウトドアウェディングの費用は、ふたりがどのような結婚式を挙げたいかという希望と、ふたりが捻出可能な予算を踏まえ、依頼先のフリーのウェディングプランナーやプロデュース会社が見積りを立ててくれます。
写真提供:小関 陽子
アウトドアウェディングの新郎新婦の衣裳とゲストの服装は会場やスタイルに合わせて
アウトドアウェディングにはさまざまな会場やスタイルがあります。そのため、会場の雰囲気やふたりが計画しているイベント、結婚式の時の過ごし方に合わせて、新郎新婦の衣裳やゲストの服装を考える必要があります。
新郎新婦の衣裳は「ゲストと距離感近く楽しめる」スーツやドレスがおすすめ
アウトドアウェディングの最大の魅力は、ゲストと距離感近く、アットホームに過ごせる空間であること。そのため、新郎新婦は動き回ることも多く、ゲストの人々に囲まれ触れあう場面も多いでしょう。
花嫁の衣裳は、屋外で自然豊かなロケーションに合わせたナチュラルテイストのドレスや、動きやすいスレンダーラインやトレーンが長すぎないドレスが好まれます。よりゲストと気を距離を近くしたいと、白やきなりのワンピースを選ぶことも。
また、新郎の衣裳もタキシードやスーツ以外に、カジュアルスーツやジャケパンスタイルといったきれい目ラフで遊び心のあるスタイルも人気です。
ゲストの服装やドレスコードはこちらから分かりやすく指定またはレクチャーする配慮を
アウトドアウェディングは、一般的な人たちにはまだ馴染みがない結婚式でもあるため、どのような服装で来てほしいのか、ゲストの心労や負担にならぬよう、主催者である新郎新婦側からドレスコードや服装のテイストを伝える配慮が必要です。
アウトドアウェディングのゲストの服装やドレスコード指定例としては、ゲストの大半が持っていそうなデニムコーデを指定したり、スニーカー着用をお願いしたり…というアイデアも多いのです。
また、海外では一般的な、新郎新婦と付き添いの親しいゲストがお揃いの服装をするグルームズマン(アッシャー)やブライズメイドを取り入れるケースも。
ゲストにどのような服装で来てほしいかをお願いする際の伝え方で迷ってしまう場合には、担当のウェディングプランナーによく相談しましょう。
写真提供:若林 景子
アウトドアウェディングの依頼や相談にはフリーのウェディングプランナーに無料相談を
「アウトドアウェディングに興味はあるがどんなものか実像が掴めない」「大切なゲストのみで、等身大の費用でアウトドアウェディングを実現させたい」と考える方におすすめしたいのが、フリーランスのウェディングプランナーへの相談と依頼です。
フリープランナーは組織や法人に属していないため、費用面や会場紹介の面で制約がなく、等身大のラスティックウェディングのプランをカウンセリングをもとに実現してくれます。
特に会場選びに関して強い希望がある場合、その土地に住むフリープランナーに相談すれば、専門的な情報や知識を活かして、組織やノルマに囚われない自由な発想から、さまざまなプランや演出アイデアを提案してくれることが期待できるでしょう。