「結婚式はどこで挙げるか、よりも誰とつくるか、が大切」フリーウェディングプランナー・ 加藤渚

更新日:2021.10.01

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独立前に担当していたゲストハウスでは、数いるプランナーの中から「担当は加藤さんでお願いしたい」と指名を受けるほど支持され、結婚式が終わった後も数多くの卒花から慕われ続けるウェディングプランナー・加藤渚さん。会場選びから寄り添うことができれば、もっと新郎新婦のためにできることがあるのに…という想いから独立を決意。フリープランナーとして結婚式準備のあらゆるシーンをサポートし、友人のように、時には実の姉妹のように、きめ細やかに新郎新婦に寄り添います。

ふたりの疑問や不安にとことん寄り添う!プランナーの枠を超えた関係性

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加藤さんが独立前に8年間いらっしゃった会場は、群馬県の専門式場の中でもホスピタリティの高さと、新郎新婦の希望が叶えられる自由度の高さで、高い口コミ評価を得ている会場です。どのような結婚式をプランニングされていたのでしょうか。

加藤 他に系列店舗がない、広いガーデンを持つ一軒家邸宅の会場だったので、結婚式をプランニングをする際の自由度が他会場に比べ高かったと思います。手続きをしっかりとった上で、ふたりの希望をかなり叶えることができた会場でした。私のモットーはおふたりのやりたい事に対して基本的に「NO」とは言わないことですが、会場の許容度が高かったおかげで、おふたりのアイデアを実現できましたし、通常の会場ではできない経験を積ませていただきました。

制約が多いと言われる専門式所で、どこまで新郎新婦のご要望を実現させてきたのでしょうか。

加藤 そうですね…例えば、新郎新婦がバイクで入場する、おふたりが牧場で育てた豚でローストポークサービスをする、好きな定食屋のメニューでファーストバイトする…などといったユニークなアイデアが多かったです。

特に思い出深い演出は『おふたりが気球に乗って退場する』というスケール感のある演出です。
披露宴のフィナーレとなる退場の際に、気球に乗っておふたりが空に舞い上がり、そのまま見えなくなるまでゲストがお見送りして結びとなりました。
事前の準備やさまざまな確認作業は初めて行うことばかりでしたが、とても感動的で良い経験をさせていただきました。
担当させていただいたおふたりとは、前職を退職し独立したいまも、仲良くさせていただいています。

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準備期間は「どんな相談もできる」家族より友達より近い関係に

前職で担当された新郎新婦や担当されていた会場に、とても愛情を持ち、充実した日々だったことがお話から伝わってきます。退職を決意され、フリーランスとして独立された経緯や想いはどのようなものだったのでしょうか。

加藤 フリーとして独立したいという想いは、会場所属のときからずっと持ち続けていました。
プランナーとして「チャレンジしたい」という気持ちと、「会場選びから寄り添うことができれば、おふたりのために、もっとできることがあるのに」という歯がゆい想いからです。
下見で気に入ってくださったものの、他の会場に決められたお客様から「プランナーは加藤さんにお願いしたかったが、さまざまな条件で会場は他に決めた」と報告していただくことも多くて…。

自分のウェディングプランナーとしての強みや、やりがいを感じることは何か。
改めて考えたとき、おふたりの想いを形にするために、とことん寄り添うことだと再確認しました。

「とことん寄り添う」というと?

加藤 他の方もやっている、プランナーとして本当に基本的なことだと思うのですが…。
まずヒアリングの段階で、おふたりのお好きなもの、興味があること、ウェディングのテーマにつながりそうなことで、自分が知らないものは、必ず全部知っておくためにくまなく深く調べます。
おふたりがあるアニメが好きで、その世界観をウェディングテーマに取り入れることを検討されているとき、そのアニメ全シーズン見たり…。

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加藤 結婚式は大切な人との絆と思い出をさらに深める場だと考えているので、絆がより深まるための演出を、おふたりのために取り入れたいんです。でも提案するには、おふたりを本当に良く知らないとできないことです。

だから準備期間中はおふたり、特に花嫁様とは、連絡を親密にとっています。人によっては、ほぼ毎日です。
「受付をしてくれた友人に渡すお礼の封筒はどんなデザインがいいかな?」みたいな質問から、おもてなしで不安なこと、打ち合わせでは聞き漏れてしまったこと、思いついたこと…何でもすぐにLineで相談してもらうようにしています。

そこまで強く自分のことに興味をもって想ってもらえることは、たとえプライベートで親しい仲だったとしても、人生のなかで肉親やパートナーぐらいかもしれません。

加藤 結婚式では、親にも友人にも、パートナーにすら相談できないこともあります。何でも相談できる相手として、友人のような…時には姉妹のようなポジションであることで、かたい信頼関係を築くことができていると自負しています。プランナーとお客様という関係ではありつつも、おふたりの一番近い存在で、寄り添っていきたいんです。
結婚式を終えても花嫁様とは連絡を取る機会が多く、食事にいったり、悩み相談に乗ったりしています。これからもずっと、そんな関係性を築きたいのです。

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『打ち合わせ』はふたりの不安やマイナス要素をプラスへ導く時間

結婚式の準備期間は、転居や、それに伴う手続き、仕事関係の方への根回しなど、とにかく“やること”が集中します。新郎新婦ともにマリッジブルーに陥りやすい時期ですから、こんなにサポートしてもらったら、とても心強いはずです。

加藤 いま、ウェディングは本当に情報過多です。あまりの情報量に、何が正しくて何が正解かを判断できなくなり、不安に思うおふたり、特に花嫁様が多いと感じています。
何が本当に正しいのか、良いのかわからない。よく知っている人、きちんと信頼できる人に気持ちを打ち明けたいと思うことは自然なことです。だから準備期間は、そんな花嫁様に安心して、全力で頼っていただける存在でありたいですね。

新郎新婦との打ち合わせ中は、どのようなことに気を付けていらっしゃいますか?

加藤 基本的にどんな要望にもNOは言わない、常におふたりと同じ目線でお話しするなど、安心して何でも話せる空気づくりを徹底しています。
打ち合わせで特に注意しているのは『伝え方』ですね。おふたりにとってはすべてが初めて体験すること。より当日がイメージ出来て楽しみになるよう私の実体験等も交えながら伝えていきます。
打ち合わせ中に、おふたりの結婚式への期待感や温度感がどんどん上がっていることを肌で感じる事ができると、一緒に私も嬉しい気持ちになれますね。

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オリジナリティあふれるフォトウェディングプランも大好評。写真右側が加藤さん。
「どんな素性か分からないから問い合わせが不安」と依頼前の新郎新婦の不安を少しでも解消できればと、独立後は苦手だったSNSやBlogを積極的に発信。明るく前向きな人柄に魅了され、フォロワー数も急増している。

打ち合わせ中に新郎新婦の意見が衝突したり、悩みすぎて気分が落ちて結婚そのものが前向きに捉えられなくなってしまう…というようなシーンもよく聞きます。

加藤 特に花嫁様は『結婚式』に憧れを強く抱いている方も多いので、準備期間中に思いつめてしまう場合もありまがすが、その場合のメンタルケアは私ができる限りのことをします。
悩みや衝突での解決策は、おふたりとの打ち合わせ中とにかく双方の話と意見を全部聞き出し、吐き出していただきます。その上で、新たな提案を少なくとも3案は提示します。

どうしても解決が見えない場合は一旦その話題から離れ、おふたりが問題を冷静に、俯瞰から見られるようになるまで据え置きしたり…。
おふたりはとても真剣で、問題の全体を見ることができないほど一点に夢中になってしまうことも多いので、わたしはその調整役として、おふたりの間を根気強く橋渡しする役割でもあるのです。
そうして、おふたりの希望が一番叶う方法を、一緒に考え続けていきます。

結婚式を『丁寧に寄り添ってつくる』ことで今までの価値観も大きく変わる

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加藤さんがフリーのウェディングプランナーとして独立されて、ちょうど2年が経過されました。会場所属の頃と比べ、仕事への取組み方や自身の考え方に変化はありましたか?

加藤 この2年間は、私のプランナー人生で、いちばん充実しています。
独立してまず変わったことは、1日の生活のリズムです。会社員時代とは、まったく違う時間の使い方になりました。
何より自分の目線の位置が変わって、視野が広がったことを実感しています。

会場専属のときは、既に用意があるものの中から「この会場で、この中で、どんな結婚式をつくろうか」という目線でした。今は本当にゼロベースから「この会場で結婚式をできるようにするために、何から始めよう?」という目線で行動が始まります。
自分の引き出しの中身を増やそう、できることを広げていこうと意識して、常にアンテナを張り続ける2年間でした。

加藤さんが寄り添い『気軽な結婚式』プランを丁寧につくり込む

ウェディングをプロデュースする際の取り組み方でも、変わった部分はありますか?

加藤 いろいろなことにチャレンジさせていただき、これからさらにチャレンジしたいウェディングのフィールドも明確に見えてきました。
特に自分のベースである『丁寧に寄り添う』ことは、結婚式をつくる上で、より強く発揮して提案していきたいと思っているんです。
例えばいま、沖縄などリゾート地で行うウェディングや、温泉地など観光地で行うステイウェディングを、できる限り丁寧につくりこんでいくことを提案しています。

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リゾートウェディングの取り扱いは大手プロデュース会社に限られていたので、通常はパッケージ化されたプラン内からアイテムを選び、打ち合わせ回数も少ないことがほとんどで、『準備の手間も期間もほとんどかからない』気軽な側面が強調されがちです。今までの業界の流れとは、異彩を放つ取組みですね。

加藤 ゲスト数が大人数でも少人数でも、大切な人たちと最高に幸せな思い出をつくることには変わりありませんし、花嫁が抱える悩みも一緒です。
打ち合わせ回数もご希望によってきめ細やかにおこない、挙式から会食まで、オリジナルなリゾートウェディングプランをつくります。非日常空間で、おふたりらしい最高の思い出を刻んでほしいという願いを込めています。
おふたりだけでなく、ご家族やゲストにも最高に素敵な思い出にして、おふたりとの絆をより深めていただきたいので、おもてなしのサポートや滞在中のケアのために、私も現地にも同行し、しっかりと寄り添います。
おふたりとゲストに『丁寧に作り込んだリゾートウェディング』をぜひ体験してほしいんです。

オーダーメイドの『フォトウェディング』&『レストランウェディング』

いま、まさに取り組まれている『丁寧なフォトウェディング』と『蔵前のレストランウェディング』のプラン内容からも、加藤さんの想いが伝わってきます。

加藤 フォトウェディングとは、私の中で“撮影主体の結婚式”だと思っています。結婚式に代わるものであり、結婚式の前撮りとは、まったく意味合いが違ってきます。
だから、フォトウェディングの時間にかける熱量や想いは、結婚式にかけるものと、変わらないはずなんです。

ウェディングプランナーにフォトウェディングを依頼すると、スタジオに依頼する場合とはどのような違いがあるとお考えでしょうか。

加藤 フォトスタジオが提案するフォトウェディングとは、パッケージプラン内に衣装レンタルやヘアメイクが組み込まれています。打合せも準備もほとんどなく、手ぶらで気軽に短時間で、十分にトレンドの要素を詰め込んだ撮影できます。ですが、限られた時間とカット数の中で、バリエーション豊かなフォトを撮るために、みな同じようなポーズと構図で撮影が進みます。果たしてそれで、結婚式の代わりの思い出として何年か先の未来のおふたりに、後悔はないのかと疑問に思ったんです。

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隅田川イタリアン・Vogueは、浅草雷門から徒歩7分。隅田川沿いにあり、開放的なテラスからはスカイツリーを一望できるNYスタイルのスタイリッシュなレストラン。手ごろな費用で計画可能な極上のパーティを提案している。

  • 料理は完全オーダーメイド(オーナーシェフと打合せ)
  • 会場のレイアウトは自由に変更可能
  • 料飲以外持込自由
  • 別途優待価格にてドレス手配可能(5万円~)
  • 挙式も手配可能

加藤 そこで、おふたりへの丁寧なヒアリングから、おふたりのためだけに選んだヘアメイクとフォトグラファーでのチームを作りたいと考えたんです。これから歩んでいくために生涯の糧になるような思いでにするために、おふたりの背景とストーリー性のある写真撮影をするための、お手伝いをしています。
ロケーションも衣装も、ただ“結婚式らしい”のではなく、おふたりにとって意味あるものにするために、数ある選択からぴったりのものが見つかるまで寄り添う、オーダーメイドのプランをつくっていきます。

カジュアルで気楽なウェディングを『丁寧に寄り添い、丁寧につくり込む』ことでまったく違うウェディングのシーンが見えてきそうです。

加藤 現在お手伝いさせて頂いている、隅田川沿いのイタリアンレストラン『Vogue(ヴォーグ)』でのウェディングプロデュースにも、そんな想いを込めています。
カジュアルなレストランウェディングを、ウェディングプランナーが丁寧にプロデュースすることで、カジュアル、アットホームでありながら、きっと一生忘れられない、おふたりらしい特別な時間をつくることができると考えています。

結婚式は『どこで挙げるか』よりも『誰とつくるか』が大切

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加藤さんの、ウェディングプランナーという仕事に対する熱い想いと、新郎新婦に対する丁寧な愛情は、どのようなルーツから湧き出て来るのでしょうか。

加藤 私がウェディングプランナーという仕事を知ったのは、まったくの偶然です。法学部に入学したのは、子どもの頃から憧れていた弁護士を何となく目指していたから。でもある日、友人から「結婚式をつくる仕事がある」という話を聞いてから、ウェディングプランナーという仕事が頭から離れなくなってしまったんです。
ウェディングプランナーの仕事を知れば知るほど「こんなに感情にあふれた、幸せな日を作り出す仕事があるんだ!」と魅力に引き込まれていって、心配する親を説得し、ウェディングプランナーの専門学校へ転向してしまいました。完全にひとめぼれ、ですね。
12年のプランナー経験の中で、このときの選択を後悔したことは一度もありません。

ウェディングプランナーというお仕事との出会いは、まさに加藤さんの人生の大きな転機だったのですね。そして2年前に、また大きな転機が訪れました。

加藤 とてもありがたい事に今でも、自分がプロデュースしたお客様は、式場宛ではなく私個人に連絡をくださる事が多いのです。同じ会場、同じ料理、同じ会社、同じ研修を受けているはずなのに、結婚式のお客様の満足度や仕上がりが、プロデュースするウェディングプランナーによって大きく違うことをさまざまなシーンで実感しました。

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加藤 それならば「ここで挙げられて良かった」よりも「加藤さんにプロデュースしてもらえて良かった!」と思っていただけるような結婚式を、おふたりと一緒に、とことん寄り添ってつくりたいと決心したんです。

結婚式準備期間を寄り添ったおふたりからは、何年経っても「子供がうまれました」等の近況など、ご連絡を頂く事が多いんです。今はSNSがあるので、多くの皆様とInstagramやLINEでつながり続けることができます。
結婚式を始まりにして、おふたりに子供が生まれた時、マタニティフォトやベビーフォトで、七五三で…新しいいのちの成長を見守り、記録を残すお手伝いができる。そんな風に、大切に大切におふたりに寄り添っていくことが、新しい夢になりつつあります。

フリーウェディングプランナー【加藤渚】profile

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埼玉県出身。
幼少期よりクラシックバレエとピアノを習い、芸術に触れる機会が多い環境で育つ。
法律関係の仕事に就く事を目指し大学に進学したが、ウェディングプランナーの仕事に出会い、結婚式を創る仕事がしたいという強い想いと「人を笑顔にする仕事がしたい」という自分の直観を信じ進路を転向。ウェディングの専門学校に編入し卒業後、ウェディングプランナーの道へ。

ウェディングプランナー歴は12年。
新郎新婦やゲストから高い評価を得ている一軒家貸切可能なゲストハウス型結婚式会で、約400組の結婚式を担当。2019年2月より、フリーランスのウェディングプランナーに。
衣装やヘアメイク、装飾、BGM、進行etc..細部に至るまで、おふたりに合わせたテーマやコンセプトをご提案しオシャレに統一感のある結婚式のプロデュースをする事が得意。
“結婚式はどこで挙げるかよりも誰と創るかが大切”という想いを胸におふたりに寄り添い、おふたりはもちろん、ゲストの記憶にも残る結婚式を創りあげる。

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