直島、豊島、小豆島…芸術とスローライフが共存する瀬戸内の島で結婚式を。憧れの場所で計画するステイウェディングの魅力

更新日:2022.03.01

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写真提供:藤内留美

日本全国にファンを持つ瀬戸内の島…直島・豊島・小豆島。「瀬戸内国際芸術祭」をきっかけに、アートと共存し、豊かな自然の恵みを地産地消する、温かな島のスローライフに魅了されたカップルが「ここをふたりの、そしてゲストの思い出の地にしたい」とウェディングを執り行うケースが増えているのです。私たちが忙しい日常で忘れてしまった日本の美しい原風景。ゆったりした日常を大切にして暮らす島の人々の生活の一部を、結婚式を通してゆっくりと体験し思い出す。新たな出発の場に相応しい、島でのオリジナリティ溢れる体験型ステイウェディングの魅力についてご紹介しましょう。

直島、豊島、小豆島…瀬戸内の島を結婚式の場に選びたい。島にはどんな魅力がある?

アート、地産地消、スローライフ…。
「瀬戸内国際芸術祭」をきっかけに、地元に根付いた豊かな暮らしが注目を集める瀬戸内の島々。一度でも訪れたことのある多くの人は、この島々に魅了され「ここで暮らしたい」と望んで移住する人も急増しています。豊かな自然、食材、温暖な気候に恵まれ、温かな人の絆を感じ、日本の原風景を日々体感できる島の魅力は、日本各地にある離島の中でも特に多くの人の心を掴んでいます。
数多い瀬戸内の島々の中でも、特に注目を集めるつ3つの島「直島、豊島、小豆島」には、人生最高の思い出を作りたいと願うカップルにおすすめのウエディングが計画可能です。
まずは、この3島の魅力についてご紹介しましょう。

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@fleurdespois2017/ Instagram

直島の魅力と観光

3年に一度開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」により、今や世界中から観光客が押し寄せる人気の離島になった直島。香川県高松市の北約13km、岡山県玉野市の南約3kmに位置し、周囲の島々とあわせた直島諸島がそのまま香川県直島町となっています。
島内には、フェリーの発着を擁する宮ノ浦、戦国時代の海城の城下町を原形とする本村(ほんむら)、古くからの漁港である積浦(つむうら)の3つの集落があり、江戸時代から海上交通の要所として栄え、当時を偲ばせる古い町並みと、現代アートが見事に調和した風景が楽しめます。
主な観光、フォトスポットとして次の3つの地域が特におすすめです。

  • フェリーが到着する島の玄関口、“赤かぼちゃ”がある「宮ノ浦」
  • 小型船の港があり、“家プロジェクト” “ANDO MUSEUM”がある「本村(ほんむら)」
  • “地中美術館” “李禹煥美術館” “ベネッセハウス ミュージアム” “南瓜”がある「ベネッセハウス周辺」

移動は、バス・自転車・車・徒歩、いずれも可能で、島の風景を楽しみながら思い思いの移動ができます。ただ、場所によっては自転車の侵入禁止区域もあるため、必ず表記には気を付けましょう。

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豊島の魅力と観光

豊島は、日本初の国立公園に指定された瀬戸内海国立公園に浮かぶ、面積14㎢、人口約800人。直島と同様に「瀬戸内国際芸術祭」で注目を集めた“世界的アート”と“豊かな食文化”の島です。四国側は高松港から船で35分、岡山側は宇野港からは25分のところにあります。
豊島は豊富な湧き水により、瀬戸内海の島では珍しく稲作が古くから盛んにおこなわれており、近年では古くからの棚田の復興もおこなわれ、その美しさは見る人の心を打ちます。
島の美しい自然と美しい海のロケーション、オリーブ・レモン・イチゴなどの美しい果樹園、陸の恵み、海の恵み…豊かな食材と資源をもつこの島はまさに名前の通り「豊かな島」なのです。
島内の移動は地区内なら徒歩で可能ですが、バスの他にレンタサイクル・レンタルバイク・レンタカーも用意があります。

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小豆島の魅力と観光

瀬戸内海の中では、淡路島に次ぐ大きさを誇る香川県の「小豆島」。船でしか渡れない離島としては日本国内で最大の人口を有する島で、本州や四国から発着する一日のフェリーの本数は日本屈指。そのためアクセスは比較的良好です。数々の映画の舞台ともなり、島には引き潮のときだけ海の中から現れるという「エンジェルロード」や、日本三大渓谷美のひとつ「寒霞渓」など、瀬戸内の島らしさを満喫できる著名な観光スポットが多数。
小豆島の名産品といえばオリーブ。小豆島は国内のオリーブ栽培発祥の地として知られ、国内オリーブ生産量の95%以上を担っています。島のいたるところにオリーブ林があり、ギリシャなど地中海沿いの国々を思わせる景観に旅情が高まります。
またオリーブを食べて育った「オリーブ牛、オリーブ豚」なども生産かる食材の宝庫。小豆島らしいオリーブグルメを満喫できるでしょう。

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直島・豊島・小豆島でおこなう結婚式。島でどんな過ごし方のアイデアがある?

離島での結婚式は、私たちがすぐに想像できる一般的な結婚式と違う部分はあるのでしょうか?また、海に囲まれた島だからやりたいことが限られてしまうのでは…?そんな不安や、具体的なイメージがしにくい部分もあるでしょう。

瀬戸内の島での結婚式は制約がなく自由度が高い

自分が見知った地域から解き放たれた場所でおこなう結婚式であることや、島の開放的な空間を利用しておこなう結婚式は、さまざまな過ごし方や楽しみ方があります。

【瀬戸内の離島でのウェディングプラン例】

  • 島で挙式・披露パーティ・フォト撮影を楽しむ(平均滞在1泊2日)
  • 島を巡り結婚式だけでなく、周辺の観光もじっくり楽しむ(平均滞在2泊3日)
  • 島でふたりだけの挙式やフォトウェディングをシンプルに楽しむ(平均滞在1泊2日)

瀬戸内の島の結婚式のモデルスケジュール。直島、豊島を満喫するプログラムを紹介

瀬戸内の島は瀬戸内海という限られた区域の中に700以上もの島が点在しており、今回ご紹介している直島・豊島・小豆島の3島の距離は非常に近く、各島間がフェリーで20~30分程度なので結婚式内での移動も可能。ウェディングロケーションを1カ所だけで考える必要はなく、広い範囲で計画することができるのです。

【直島挙式・豊島の結婚式スケジュール・2泊3日ステイウェディング】

時間 スケジュール 内容
前日は高松に宿泊。周辺の香川観光を楽しむ。
8:30~ 直島港に到着、移動
9:00~ 仕度 ・ヘアメイク
・着付け
10:30~ 挙式リハーサル 家族に晴れ姿を見せる「ファミリーミート」後、
挙式リハーサル
11:45~ 挙式 「直島キリスト教会」チャペルにて
挙式後はガーデンや直島のアート作品前でゲストとフォト撮影
13:00~ 直島から豊島へ移動 豊島行きのチャーターフェリーに乗船
14:00~ 豊島のレストランで
披露パーティ開始
「海のレストラン」にて
・あいさつ
・乾杯
・テーブルラウンド
・友人スピーチ
14:40~ 畑に移動して収穫祭 レストラン前にある畑で収穫体験
・トマトバイト
・ガーデンで歓談、散策
15:30~ パーティのクライマックス ・ゲストが収穫した野菜で野菜ビュッフェ
・新婦手紙朗読
・父母に記念品贈呈
16:30~ お開き 引き出物、プチギフトを新郎新婦から手渡しで
16:45~ 豊島浦港出発 ・島民のお見送り
・チャーターフェリーで直島に向かい宿泊先へ
直島に宿泊後、翌日は直島や周辺の観光を楽しむ。
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直島、豊島、小豆島での結婚式の演出やイベントにはどんなアイデアがある?

豊かな食材も、美しいアートスポットも豊富な直島、豊島、小豆島。それらを結婚式のイベント内で体験できるアイデアの一例をご紹介します。
島での結婚式はふたりのやりたいことや発想次第で、他のウェディングでは体験できない思い出作りが可能なのです。

畑で収穫体験ウェディング

どの島にも一面広がる豊かな畑を利用し、結婚式内で野菜の収穫体験が可能。収穫した野菜は披露パーティをおこなうレストランで、野菜ビュッフェや調理してのとれたてを楽しめます。

アートフォトウェディングツアー

島内に点在する著名なアート作品を巡り、さまざまなシーンやポーズでウェディングフォトを撮影可能です。
ふたりきりのフォトツアーでドラマチックな撮影を楽しんだり、マイクロバスを借りてゲスト全員でアートスポットを観光を兼ねて結婚式中にまわったり…瀬戸内の島だから可能な、自由でアートなフォトツアーが楽しめるでしょう。

バスやレンタサイクルを利用した散策ウェディング

島での滞在時間を結婚式だけでは終わらせず、ゲストにも思い切り自由度高く過ごしてもらうための演出アイデア。
ただ散策するだけで楽しい島の風景を、レンタサイクル、徒歩、マイクロバスなどさまざまな移動手段を利用して、結婚式の時間を自由に散策。散策はしないで会場で新郎新婦やゲストと歓談を楽しむのも、もちろん自由。会食が始まる決められた時間までは、ゲストの自由な時間の過ごし方で、目いっぱい島の魅力を満喫できるでしょう。
1日が丸ごと結婚式という、島だからこそ楽しめる贅沢な時間の使い方です。

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ウェディングアイテムに島在住のクリエイターやアーティストのエッセンスを取り入れる

装花、装飾、衣裳、料理、引き出物、リングピローなど、ウェディングを彩るアイテムは、瀬戸内の島々に在住するクリエイターやアーティストに依頼し、その島の風土やオリジナリティを活かしたエッセンスを取り入れることもおすすめです。
この地域は、瀬戸内の美しさや常にアートに囲まれた日常に憧れ、クリエイターやアーティストが数多く移住している地域としても有名。
また、魚介類の加工品やフルーツ、オリーブなど島々らしい特産品を引き出物にするなど、島の思い出をより深く楽しむことができるでしょう。

招待ゲストの範囲は?ふたりきりのから40名程度まで少人数ウェディングが主流

瀬戸内の島でおこなう結婚式は、居住している地域から遠方であることなどから、ゲストの招待範囲は気兼ねなくリラックスして過ごせる、親しいひとのみの少人数の結婚式が主流です。少人数でおこなう結婚式のゲスト数は、家族のみ、親族のみ、身内のみ…どこまで呼ぶかの招待範囲によって、ゲスト数が変わってきます。

【家族のみ、親族のみ、身内のみの結婚式のゲストの招待範囲の目安】

  • ゲスト数4名以下…両家の親のみ
  • ゲスト数10名以下…両家親、兄弟姉妹、祖父母など一緒に暮らしている家族のみ
  • ゲスト数10~20名…両家家族と親族のみ、または特に親しい付き合いのある友人のみ
  • ゲスト数20~40名…両家家族、親族、親しく付き合いのある友人知人など身内のみ

もちろん、計画や準備次第で50~100名以上の大人数を招待ることももちろん可能です。
依頼先の担当ウェディングプランナーに、費用面やゲストの宿泊と移動手配も含めて依頼するウェディングプランナーに相談してみましょう。

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結婚式プランや準備の依頼はフリーのウェディングプランナーやプロデュース会社が主流

瀬戸内の島々では、結婚式専門式場や多目的で利用できるホテルはごくわずかと限られています。
そのため、通常の結婚式では会場に直接ウェディングプラン申し込みを行いますが、瀬戸内の島でおこなう結婚式準備は、フリーランスのウェディングプランナーやプロデュース会社に依頼するのが一般的です。というのも、結婚式や二次会の手配だけではなく、島での結婚式の企画では、ゲストにアートツアーや前後の宿泊も楽しんでもらいたいと配慮するケースが多いからです。
結婚式の会場にしたい島で、一日をどのように過ごすのかや、新郎新婦とゲストの観光や宿泊などトータルでの時間の使い方を視野に入れ、ふたりとゲストの希望にあったオリジナルウェディングプランを作成できる、自由度の高い依頼先がおすすめです。

フリーランスのウェディングプランナーの役割と仕事について詳しくはこちらからご覧ください。

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結婚式の準備期間はできれば半年ほど見とおくのがおすすめ。まずは無料相談を

挙式希望の時期より打合せ開始から半年ほどを準備期間と考え、できれば検討や問い合わせを始めるのがおすすめです。下見のために瀬戸内の島に訪れる機会考えると、通常のリゾートウェディングの計画と同等、または少しゆとりを持たせた計画が良いでしょう。
挙式予定日3カ月ほどの間近の問い合わせの場合も、状況や希望によって叶えられることも多く、まずは問い合わせてみるのが一番です。

打合せはオンラインで可能。Skypeなどを利用してきめ細やかな準備

遠方のため、結婚式準備や打合せがスムーズにおこなわれるだろうか…と不安になる方も多いでしょう。打合せは現地に下見に行く場合を除き、基本的には現地の担当ウェディングプランナーと、メールや電話、オンラインを通じて、きめ細やかにおこなわれます。
現在ではSkypeやZOOMなどを利用し、相手の顔を見ながらの打合せも一般的に。
不安なことがある場合や思いついた希望やアイデアは、すぐに連絡し、話し合い解消することができますよ。

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直島、豊島、小豆島…瀬戸内の島の結婚式の時間はゲストの心にも刻まれる思い出に

ふたりが大好きになった島を、この場所の景色を、自分の大切な人に見てもらいたいという思いから、瀬戸内の島結婚式会場に選ぶ人も多いようです。
普段の生活から遠く離れた島の時間は、新郎新婦もゲストも一緒に、同じ目線で、リラックスした時間を過ごすことかできるはず。
大好きな場所で、大切なゲストと、人生で最高の時間をともに共有し、深く胸に刻まれる結婚式を計画してみませんか?

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